やぎ氏の部署にいる新人の中に、チョコチップパンと呼ばれている20歳の男性社員がいる。
名前が確定したのは、彼が去年体調を崩した際に普段の食生活を問いただしたときである。
なんと、ほぼチョコチップパン(菓子パン)とオレンジジュースで過ごしていたと発覚したためだ。
ちょっとした贅沢を楽しみたい日はチョコチップメロンパンになるらしい。
なんじゃそら。
チョコチップパンくんが何を食べようと自由なのだが、一応体調管理も仕事のうちと伝えておきました。
チョコチップパンくんは、積極性はなく大人しい性格で趣味はパソコンゲーム。
新人であるのでわからない事も多いが1回教えるとノラリクラリと毎回60点くらいの成果を残す。最上ではないのだけど、まぁ良いよ。みたいな。
プロ野球の投手だと、5回3失点というか、シーズン9勝9敗みたいな。
そして凝りもせず休憩時間にお菓子をガシガシとリスのように食べている。
ただ、やぎ氏も『人の信仰しているものや、大切にしているものを否定してはいけない。』という石原莞爾の言葉を思い出し、チョコチップパンを買って食べてみた。
小学生以来である。
みんなで分けて食べたら、美味しかった。
そんなチョコチップパンくんの教育係が、やぎ氏である。
チョコチップパンくんは有能な男である。隣の部署の怒号上司のところに配属されて潰されずに良かったと日々思う。
あ、あとたまには普通の新人が配属されないかなって思う。
完
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