図書館で借りて読了しました。
本腰を置いて、中国古典の十八史略を読んでやろうと意気込み図書館に向かうやぎ氏。
しかし、本丸を攻むる前に概説本を読むのがよろしかろうと本書を借りました。
中身は十八史略の概説本と言うより、人間研究の宝庫といわれる十八史略の歴史を現代社会に照らし合わせて見る。という画期的な本で楽しめました。
例として262頁
周の文王と太公望のやりとり↓
文王『君主が懸命に人材登用につとめているのに、世の中が乱れるのは何故だろうか?』
太公望『登用した人物が役に立たないからです』
文王『その原因は何だ?』
太公望『君主が他人の評判だけ聞いて、人を集めるからです』
文王『…ということは?』
太公望『他人の評判だけが登用の基準となったら、当然、仲間の多い者が有利で、仲間の少ない者は不利となります。その結果、悪党がはこびって、賢者は埋没してしまい、忠臣は忠臣なるが故に無実の罪に陥れられて抹殺され、奸臣だけが口先三寸で高位を得ることになります。そうなっては、政治はますます乱れ、国は滅亡するほかに道はありません』
太公望がバッサリすぎて笑えます。が、2人のやりとりが最近の日本を見ているようで笑えなくなりました。
著者はこの2人のやりとりを以下のように評しています。
『現在の全国区参議院議員などは、ややこれに近い。白痴単細胞の芸能人や無能な司会者あるいは下手くそな落語家風情が、テレビで名前が売れたということだけで登場してきている。こんな制度は一刻も早く潰したほうがいい』
伊藤先生、令和はもっと酷くなりましたよ…。
さらに一例91頁
趙王が秦王に侮辱されたときに、趙の藺相如が秦王に対し『大王(秦王)と刺し違えて死にますぞ!』と決死の覚悟で趙の対面を保った故事の日本版を紹介します。
『幕末、すべての幕臣たちが卑屈そのもののなかにあって、堀織部正は、英国公使パークスと互角にわたりあった。』
『パークスは、外交が自分の思うように展開しないと、すぐに「では戦争だ!」と恫喝するのが常だった。幕臣たちは震え上がったが、織部正は「戦争?結構でござる」と答えた。』
『パークスは驚いて、「何と仰せられる。貴国とわが国とが戦うと言われるか!」とたたみかけると、「いかにも。だが、戦争は国と国とのこと。それを小さくすると、拙者と貴殿との戦いでござる。まず、われら二人で決闘しようではござらぬか」と言い、さすがのパークスも手も足も出なかった。』
みんなも強力なバックの後ろに隠れてる小物が調子乗ってたら、堀織部正のマネをしてみよう👍
完
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